死刑廃止には反対だ。
殺されてしまったら、こうして声を震わせて怒りを語ることができないじゃないですか。捜査が不当だったと糾弾することができないじゃないですか。無罪が認められたと墓参りすることができないじゃないですか。
足利事件では、その前後に別の似たような殺人事件がありました。
足利事件が冤罪ということは何を意味するのか - 捨身成仁日記 炎と激情の豆知識ブログ!
しかも、菅家さんは他の事件についても自白させられていました。
12月21日 Aちゃん事件で菅家さんを起訴。
同日 菅家さん、Bちゃん・Cちゃん事件も自供
足利事件年表仮にそれらの事件について警察が「物証」を出すことができていれば、起訴され有罪になっていた可能性だってあるのです。そうして2人、3人の殺害が裁判で認められていたら、死刑判決だってありえたでしょう。そして、ハイペースでの処刑が常態化している現在の日本では、「速やかな法の執行」として、殺されていたかもしれません。これは決して突飛な想定ではないはずです。
こういう例を取り上げて「死刑は廃止すべきだよね?」という論理には納得がいかない。DNA鑑定の結果が証拠として採用された場合、死刑判決が出た後でも更に一定の期間が経過した後に再鑑定を義務付けるとか、無理矢理自供させていないか取調室での出来事を全て録画することを義務付ける等、冤罪の可能性を低くする方に動いていけばいいと思う。
とにかく、事件の内容や物証によって、ケースバイケースの法整備をしていくのが妥協点だと思います。そういえば死刑廃止論者の政治家、亀井静香さんは某雑誌のインタビューで「麻原彰晃の死刑にも反対なんですか?」と質問され、答えられなかったそうです。*1
id:good2ndさんは死刑存置に反対の上に終身刑にも反対のようだけど、秋葉原の事件みたいに現行犯逮捕されて冤罪の可能性がゼロの場合とか、麻原彰晃のような犯罪者であっても死刑存置には反対なのだろうか?無期懲役だと出所する可能性はあるわけで、今でも崇拝している信者のいる麻原のような人物の場合、また地下鉄サリン事件に匹敵する犯罪を犯す可能性が高いんじゃないかな。その場合、誰がどう責任を取れるというのか。
*1:活字にすると「・・・・・・」