- 作者: 苫米地英人
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2009/09/16
- メディア: 新書
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面白かった!僕が去年ぐらいから興味を持っている人物、苫米地英人さんの新書を見かけて、速攻で買いました!ほぼ毎月書籍を出している苫米地さんですが、新書で出すのは珍しい印象です。僕は新書になると小さくて読みやすいのもあって、本を買う時のハードルが下がりますね。苫米地さんがどういう人物なのか知らない人の為に解説すると、一番メインの職業は「脳機能学者」になるんでしょうか・・・。他にも政策立案に関わっていたり、Lispハッカーだったり、ドラマやTV番組の政策に関わっていたり、ことえりやキーホールTVの開発をやってたりと多才な人で、まぁ一言で言うと「天才」ですね。
苫米地さんの事を知ったのはTech総研の記事なんですが、より興味を抱いたのは博士も知らないニッポンの裏という今は無きミランカの番組を見てからです。この番組で語っているのは主にスピリチュアリズムに対する批判で、本書でも書かれています。読み方によっては、苫米地さんのエッセイぽく感じるかも。ただ、タイトルに巧く絡めて書かれているので、単純な著名人のエッセイで終わってはいないです。
アマゾンでは表示されていないのだけど、副題の「脱・奴隷の生き方」をタイトルにした方がしっくりくるかなといった内容でした。と、言ってもひろゆきさんの僕が2ちゃんねるを捨てた理由のように、タイトルの内容について書かれているのは前半の一部だけで、残りの大部分は全く別の事が書かれていましたという事はないです。脳機能学者・脱洗脳のスペシャリストという専門領域の知識を生かして、それを軸にTVやインターネットなど各メディアの表と裏、本来あるべき姿やメリット・デメリットについてうまくまとめています。"視覚情報は最強の洗脳媒体である"というところから始まって、現状のTV番組批判からキーホールTV・Googleへと話が流れて行き、脳や自己啓発的な話になったり、スピリチュアリズム批判・政治経済・教育・金などなど目まぐるしく話は飛ぶのだけど、最後は奇麗にオチをつけています。本書の面白さは、例えるなら麻生太郎さんの講演でしょうか。こういう風に、色々なジャンルの話を交えながら本質的には一つの事を語るというスキルを持っている人は頭がいいなぁって思います。正直羨ましい。